コラム/ストレッチについて③

芦屋市で生活習慣改善ストレッチの指導ならしげむら整骨院。

● コラム【ストレッチ】について③。

■ 『ストレッチ』について③。

今回のコラムも前回前々回に引き続き『ストレッチ』について(其の三)です。
これまで2回に渡ってストレッチについて説明してきましたが、今回はより実践的にストレッチの種類について説明していきます。


スタティックストレッチ

■ スタティックストレッチ
体を静止させ、反動を使わずに関節の可動域を段階的に増していき、無理のない程度に筋肉が伸ばされた状態をしばらく保持し(15~60秒間)する方法です。それを何セットか繰り返し行います。ストレッチと聞いて一番最初に思い浮かぶのがこのスタティックストレッチです。
競技前にスタティックストレッチを多用すると筋が弛緩し、力が発揮しにくくなるといわれています。適切なストレッチであればさほど影響はしないと思われますが、全身が伸びきってしまうほどストレッチを入念に行ってしまうと神経ニューロンが十分に活動しなくなってしまい、瞬発的な動きや筋力がおちてしまう可能性があります。
スタティックストレッチがウォームアップとしてのストレッチではなく、むしろクールダウンのストレッチとして現場で利用されていることからもわかるように、このストレッチは状況にあわせて行うことが必要となってきます。

【注意する点】
・柔軟性を競ったり争ったりする事のない様にしましょう。人それぞれ柔軟性は違います。
・痛みを感じない程度で行うようにしましょう。段階的に負荷を強めていき、最終的には「最大限伸ばされている」と感じるところで保持することが望ましいとされています。
・反動を使わずに行いましょう。
・正しいフォームを理解しましょう。筋肉の走行や作用などを理解することは正しいストレッチのフォームの習得につながります。また専門家ではない一般の人が正しいフォームを理解するためには、はじめはそのフォームを習熟しているトレーナーの指導や、参考図書をみながら行っていくようにしましょう。

『ストレッチ』イメージ写真1。

ダイナミックストレッチ

■ ダイナミックストレッチ
スタティックストレッチが筋肉に対して、一定方向にゆっくりと伸ばしていき伸縮性を高めるのに対し、ダイナミックストレッチは動きの中で腕や足などをいろいろな方向に回すことで、関節の可動域を広げるストレッチ方法です。
サッカーでウォームアップのときによく行われているブラジル体操などを思い浮かべてもらうとイメージしやすいと思います。
骨と骨をつないでいる関節は、その周囲についている筋肉が伸縮することによって、はじめていろんな方向に動くことが出来ますが、筋肉の伸縮性が悪くなると関節の可動域も制限されてしまいます。関節周囲筋の動きを潤滑にするのがダイナミックストレッチです。

【注意する点】
・体が温まってから行いましょう。急激に関節を動かすと痛みがでるおそれがあります。ウォーキングやジョギングなどの後に行うようにしましょう。
・左右どちらも行いましょう。偏った筋肉の使い方による体のゆがみなどは、動きの中で調整していくことで改善されることが期待されます。
・過度な反動を使わずに行いましょう。
・動かす関節や筋肉を意識しましょう。今から競技を行うというときの意識づけ。「ここをしっかり動かす」と意識させるようにします。

『ストレッチ』イメージ写真2。

バリスティックストレッチ

■ バリスティックストレッチ
バリスティックストレッチはダイナミックストレッチの一種で、反動を使ったストレッチとして知られています。
反動は最初は小さく、少しずつその動きを大きくしていき、最終的には関節の可動範囲いっぱいに動かしていくようにします。
しかし可動域いっぱいに勢いよく反動をつけてしまうと、伸張反射がおきてしまったり、筋線維を痛めたりする原因となるので導入する場合には注意が必要です。
ダイナミックストレッチ同様、体が温まった状態でリズミカルに反動をつけて行うようにします。
傷害を持っている部位に対しては痛みを再発させるおそれがありますので、このストレッチ方法はオススメできません。

『ストレッチ』イメージ写真3。

PNFストレッチ

■ PNFストレッチ
PNFストレッチとは主に二人がペアになって、一人がもう一人に対して伸ばしたい筋肉に対して抵抗をかけ、その後ゆっくりと伸ばしていくストレッチ方法です。
6秒収縮、2秒脱力、2秒伸張が基本となります。
ストレッチを行う部分の筋肉を最大筋力に近いレベルで6秒間力を発揮させてから、2秒間脱力し、ゆっくりとストレッチして2秒間静止します。

【注意する点】
・過度に抵抗をかけないようにします。
力強く行うと関節や筋肉を傷める原因となります。
・筋肉の走行を理解して行います。
ストレッチ方法に慣れたパートナーが必要となります。

『ストレッチ』イメージ写真4。

クライオストレッチ

■ クライオストレッチ
クライオストレッチはクライオセラピー(冷却療法)の一つの手法として用いられ、主にケガをした後のリハビリテーションなどで利用されます。

ケガをしたときの応急処置としてアイシングを行いますが、アイシングでは痛みや腫れを抑えることを最優先とさせるため、筋肉や関節の動きなどは低下します。

アイシングをした後の患部は痛みの感覚が軽減されているため、その状態でゆっくりとストレッチさせるようにすることで、関節可動域を出来るだけ確保することを目的として行います。

『ストレッチ』イメージ写真5。

ストレッチのコツ。

■ ストレッチのコツ

ストレッチングの前には体温(筋温)を上げて行うことがすすめられます。
練習やトレーニング前であれば軽い運動やジョギングなどの後に、普段の生活の中で行うときはなるべく入浴後などを心がけましょう。
仕事のちょっとした合間に行う場合は、いきなり伸ばすよりも、少しずつ体を慣らしていくようにします。
ストレッチを行っているときは、伸ばそうとする筋肉が弛緩していることが重要です。
体全体ができるだけリラックスした状態で、伸ばそうとする筋肉を意識するようにします。
また呼吸を止めず、まずゆっくりと息を吐くと副交感神経の作用により心拍数が抑えられ、全身のリラックスへとつながっていきます。

3回に渡りストレッチについて説明してきましたが、上手く日常生活に取り入れることが出来ると身体の状態も少しずつ変わっていきます。
実際私も1日5分~10分程度しているだけで身体の柔軟性が向上しています。
このコラムを読んだのをきっかけにストレッチを始めてみてはいかがでしょうか?

ストレッチの指導はしげむら整骨院で。

コラム一覧に戻る

ページトップへ戻る