今回のコラムは『肉離れ』についてです。
まず肉離れとは筋肉の部分断裂のことを言い正式には「挫傷」と言います。
多くは運動中に起こることが多く、直接的な衝撃が原因ではなく筋肉にかかる力で筋肉が断裂することです。
ふくらはぎや太ももの裏側(ハムストリング)に多く見られます。
原因としては…
1.筋力不足
2.拮抗筋に対する筋力のアンバランス(大腿四頭筋とハムストリングスなど)
3.筋力の左右差
4.筋の柔軟性の欠如
5.神経筋の協調性の不足
6.ウォーミングアップの不足
7.筋の疲労
8.技術の未熟
9.天候の変動(低温、高温など)
10. 競技者の年齢などが挙げられます。
その分類として、
T度損傷(軽度損傷)
筋肉の微小な損傷はあるが歩行には問題なくできる。
U度損傷(中程度損傷)
筋繊維の一部の断裂と筋周囲膜の損傷が起こっている状態で、歩行にかなりの障害がでる。
V度損傷(重度損傷)
筋肉自体に部分断裂が起こり圧痛顕著で陥没が見られ、歩行ができなくなったり、歩行が困難になる。
応急処置としては足関節のコラムの時にも紹介したRICE処置と呼ばれる方法があります。
このRICE処置の「RICE」とは、各処置のアルファベットの頭文字をとったもので、Rest(レスト):安静
Ice(アイシング):冷却Compression(コンプレッション):圧迫
Elevation(エレベーション):挙上
という意味があります。
初期の処置としては、今回の場合も運動などを中止して、氷などで患部を冷やし、テーピングなどで圧迫固定して寝転がり足を台に置き心臓より高くするといった感じです。※初期の段階でマッサージやストレッチなどで刺激を与えると悪化する原因となるのでやめましょう。
腫れや熱感がひいたらマッサージやストレッチや温めたりしてリハビリをするのがお勧めです。当院のアキュスコープ・マイオパルスで治療すると痛みも抑えられ、治療期間も半分から2/3にすることが可能です。
肉離れは癖になりやすいのでしっかり治しておくのをお勧めします。