芦屋市で生活習慣改善ストレッチの指導ならしげむら整骨院。
■ 『ストレッチ』について②。
今回のコラムも前回に引き続き『ストレッチ』について(其の二)です。
今回はストレッチについて少し掘り下げていきたいと思います。
■ 『ストレッチ』の概念。
まずストレッチの概念として大きく次の3つに分けられています。
【easy stretch】
最初の導入の部分です。ゆっくりストレッチを行っていき、軽く10~15秒程度保持します。「伸ばされているな」と感じながら行います。
【developmental stretch】
最初のeasy stretchで伸ばし始めた筋肉にさらに少しずつ伸張感を持たせながら10~15秒程度行います。伸ばされている筋肉に意識を持ちながら、出来るだけ大きな動作で体をストレッチさせるようにしていきます。適切なストレッチ時間は15~60秒程度といわれています。
【drastic stretch】
developmental stretchからさらに負荷を強くしてしまうと、痛みを伴うことがあります。また伸張反射(後述)などを起こしてしまうことがありますので、伸ばしすぎは禁物です。
■ 伸張反射(しんちょうはんしゃ)とは?
次にストレッチをするうえで伸張反射(しんちょうはんしゃ)を理解する必要があります。
伸張反射とは、筋肉には伸び縮みをするときの状態を察知する以下の2つの運動感覚器官があります。
●筋紡錘(きんぼうすい)
主に筋腹にあり筋の長さと速度を感知します。
●ゴルジ腱器官(ごるじけんきかん)
腱と筋の移行部において筋線維に対して直列に結合しています。筋の張力を感知します。
筋が急激に引き伸ばされると、筋感覚器官が察知して中枢神経に伝えます。中枢神経では筋が伸ばされたことに対して、すぐに筋を収縮させる判断を下し、「収縮しろ」という指令を出し、急激に引き伸ばされた筋を収縮させる「防衛反応」がおきるわけです。これが伸張反射の流れです。
筋を伸ばすことが目的のストレッチで、特に反動をつけて行っていると「これ以上伸ばすと危険」という信号が運動感覚器官→脳と送られて逆に収縮させてしまうことになります。
バリスティックストレッチ(次回に説明)では伸張反射を招きやすいため、伸張反射を招かないような負荷での反動を用いることが必要となってきます。
■ 『ストレッチ』で柔軟性が高くなるその定義。
次にストレッチをすることにより柔軟性が高くなるとされていますが、その定義にも触れておきたいと思います。
柔軟性といえば一般的には「身体が柔らかいこと」の指標としてとらえられることが多いのですが、柔軟性には「静的柔軟性」と「動的柔軟性」という二つの概念に分けることができ、一般的にいわれている「柔軟性が高い」というのは「静的柔軟性が高い」ということを指しています。
柔軟性とは骨格筋と腱が伸びる能力」をさします。また静的柔軟性は「ある関節または関節群の運動可能範囲」、動的柔軟性は「関節可動域における動きやすさ」ということが出来ます。
柔軟性を左右する要因としては、筋の緊張、アライメント(骨格の配列)、結合組織の硬さ、骨の変形、温度(外気温や筋温)などがあげられます。
今回は概念的なものを説明していきました。次回はストレッチの種類について説明していきたいと思うので、よければまたお付き合いください。